2017年10月30日月曜日

第64話 看護部長のつぶやき12「リーダーとマネージャー」

~看護部長が看護にかかわるさまざまな「気になること」を
                    不定期につぶやき、発信するページです。~

皆さま、こんにちは。河本智美です。
超大型で強い勢力の台風21号も過ぎ、台風一過のすがすがしい秋晴れとなりました。皆さまはどんな「秋」をお過ごしですか?「食欲の秋」「読書の秋」「芸術の秋」・・・いろいろな秋をお楽しみくださいね。

今日のつぶやきは「リーダーとマネージャー」です。
先日、目にしたコラムにこんなことが書いてありました。~~私が二十数年前、管理職になったときの研修で教えてもらったことを、今も覚えています。「みなさんはマネージャーになったわけですが、リーダーとマネージャーの違いはわかりますか?マネージャーは『うまくやる人』、リーダーは『正しくやる人』です。みなさんは、これからもマネージャーである前に、リーダーであることを忘れないでくださいね。」と。リーダー論、マネージャー論はさまざまありますが、私にはこの教えが今でもしっくりきています。ズルをしてでも「うまくやる人」は、いるかもしれません。でもそんな人がマネージャーである組織に「正しい未来」は、あるでしょうか。役職に関係なく「リーダーシップ」を持つことはできます。そんなリーダーシップを持った人がマネージャーになり、リーダーシップを忘れないことが目指すべき形かなと思います。~~

このコラムを読み終えたとき、私は、正直「ドキッ」としました。さまざまな事案について「うまくやらなくっちゃ~・・・。」といつも心の中で考えていました。もちろん「ズルをする」ということではないのですが・・・。(+_+) 日々の業務の中で、理不尽だと思う事や納得いかないことなど・・・たくさんあります。「何で・・・。」と考えることもいっぱいですが、「それが社会だから仕方ない。」とあきらめていたことも正直あります。しかし、それが、1つの点を見るのではなく、全体を見た時どうなのか?また、違う視点から見るとどうなのか?主観的に考えるのではなく、客観的にみるとどうなのか?などなど・・・様々な方向から考えないといけないですね。

今の私が、このコラムを目にしたのも何かの縁だと感じました。一朝一夕で180度変化し、物事が変わることはできません。しかし、少しずつではありますが、「声」にしていかなくてはなりません。時間はかかると思いますが、いろいろな意味で「看護の力」をつけないといけません。傲慢に威張って・・・という「力」では決してなく、常に謙虚で感謝の気持ちを忘れず、今の最善だと思えることは何か?と考えていきたいと思います。m(__)m
引用:Medica FAN No.88 

2017年10月27日金曜日

第63話 新館2階病棟より(^◇^)

昨年6月より地域包括ケア病棟としてスタートした新館2階病棟よりお届けします!
地域包括ケア病棟では、患者様やご家族様へご自宅での医療処置の手順や、介護の方法をご家族様と入院中から一緒に実践し、在宅復帰後、安心して暮らせるように、いろいろな場面を想定した練習を行います。
また、週に一度は看護師・セラピスト・メディカルソーシャルワーカーで合同カンファレンスを行っています。患者様ひとりひとりに合った援助を一緒に考え、多職種と連携を取って患者様とご家族の方を支える体制を整えています。
スタッフもみんな仲良く相談しやすい環境です。ぜひ、一度見学に来てください(^◇^)

2017年10月25日水曜日

☆院内旅行に行ってきました!~長野県:昼神温泉~☆

皆さんこんにちは!寒くなったり暑くなったり、服装に困る今日この頃ですが、
朝晩は冷え込んできましたね!風邪などひかれていませんか?
さて!ツカザキ病院では今年も院内旅行が始まりました!今回は長野県に向かった
2階病棟看護師のTさんより感想を頂きましたよ~(^◇^)

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今年は長野県の“名湯昼神温泉と日本一の星空ツアー”に参加させていただきました。
1日目あいにくの天候でしたが、久し振りに同期の仲間と集合!!!ということでバスに乗りいざ出発!3連休ということもあり、道路はやや混んでいましたが、普段ゆっくり話すことのない同期と、積もり積もった仕事やプライベートの話をすることができました。
まずはじめは腹ごしらえ!ということでなばなの里でBBQと地ビールで乾杯。おいしいお肉と野菜でお腹いっぱいになった後は、美しいベゴニアの花を見てうっとり~としている暇もなく、渋滞もあり長野に向け出発!
バスにゆられること約2時間。長野の木曽路妻籠宿に到着し、各々アイスクリームや五平餅を食べ、風情ある町並みを堪能しました。その後は待ちに待った‘昼神温泉’へ!長旅の疲れから、到着後は部屋で寝転びくつろぎました。
宴会では、おいしい懐石料理と地元のお酒をいただきました。
ほろ酔い気分で防寒対策をし、星空ツアーに出発!1400mの山頂に着いたときは、日ごろの行いがよかったのか曇り空がはれ、月と星がきれいに見えました。芯から冷え切った体を、宿の帰り美人美肌の湯でゆっくりぬくもりました。

2日目は昨日と打って変わって秋晴れで快晴になりました。長野といえばりんご!りんごといえばりんご狩り!ということでりんご狩りにいきました。お土産用のかごには赤いりんごがいっぱいになりました。すごく甘くおいしかったです(^^)
その後は、天竜舟下りへ!私は始めての川下りに、舟に乗る前からそわそわしていました。舟に乗ってからは、思っていたよりも速いスピードと迫力にびっくりしました。
また、周りの風景も緑豊かで楽しむことができました。

帰りのバスは、2日間の疲れもありみんな夢の中へ・・・。私は車中でDVD鑑賞し、2本の映画を見ました。どちらも感動しました。行きよりもお土産で3倍にも膨れ上がった荷物をもって、姫路駅に無事帰ってきました!2日間本当に楽しく、充実した旅行を過ごすことができ、リフレッシュする機会にもなりました。来年もぜひ、同期みんなで参加したいです!
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2017年10月12日木曜日

第62話 看護部長のつぶやき11「人間関係」

~看護部長が看護にかかわるさまざまな「気になること」を
                    不定期につぶやき、発信するページです。~

皆さま、こんにちは。河本智美です。
10月も半ばとなり、朝夕はめっきり寒くなりました。しかし、日中は気温が上がり暑くなっています。寒暖の差が激しいですね。皆さま、体調にお気を付けくださいね。


今日のつぶやきは、「人間関係」です。


日常生活の様々な場面で、「人間関係が難しい」と多くの人が口にします。しかし、人間関係とは実際のところ何なのでしょうか?目にした本では、2つの総称だと書いてありました。一つは「役割交流」で、もう一つは「感情交流」だそうです。職場での人間関係は、主として「役割交流」をメインとした人間関係だと言えるそうです。たとえば、役割交流100%の関係は、身近な場面ではコンビニエンスストアの店員さんとお客さんとの関係です。相手がどういう人か、年齢・性別など関係なく(レジにて年代や性別が入力されているというのを聞いたことがありますが・・・。)ただ、お互いに決められた役割を遂行するのみの関係性です。それに対して、感情交流100%の関係は、友達や恋人とのかかわりです。お互いに義務を負うことなく、ただ好きで一緒にいたいという間柄です。余談ですが、夫婦になると最初はお互いに好きという感情だけで始めた感情交流に、結婚した後になって役割交流が付随してくるので、夫婦関係は難しくなるそうです。「思っていたのとは違う」「結婚して変わってしまった」とは、結婚あるあるでしょうか?(笑)

さて、職場の人間関係は役割交流がメインとなった関係性なので、本来は役割をこなしていれさえすれば問題ないのですが、そこはお互い人間です。感情交流は無視できません。「あの人、仕事はデキるんだけど、ちょっとキツイよね」と、役割は果たしていても関係性がギクシャクする人もいれば、「あの人、仕事は頼りないけどどこか憎めない人よね」と、逆に役割を果たせなくてものびのびと(?)仕事をしている人もいるのも事実です。職場では役割交流がメインであるとは言っても、毎日顔を合わせるメンバーですから、感情交流の部分はとても大切です。特に女性の多い職場の方が感情交流のウエイトが大きいのも実情だそうです。

当院も忙しい職場です。だからこそ、日々の業務の中で、相手のことを気遣いながら一声をかける、相手の気持ちを確かめる、また、感謝の気持ちを伝える、というような、少しの心の余裕が必要ではないかと改めて感じました。「そんな余裕ないよ」という声が聞こえてきそうですが、「(心で・・)1秒立ち止まる」ことで、何かが変わるのではないでしょうか?(#^.^#)

引用参考:主任看護師 Vol.25 No.6

2017年10月11日水曜日

第61話 HCUより「秋といえば」

こんにちは!HCU(High care unit =高度治療室)のリクルーター委員です。
日中はまだまだ暖かですが、朝夕めっきり寒くなりましたね。秋真っ盛りです。
秋といえば読書!
私は雑食に色々な本を読みますが、皆さんはどんな本を読まれますか?医療に携わる者として多少の興味がわくジャンルといえば医療もの。
とくにドクターが書いた医療ものは一度くらい読んでみようという気になったことがあると思います。
ドクター作家といえば森鴎外や渡辺淳一、最近ではドラマ・映画にもなった『チームバチスタシリーズ』を書いた海堂尊が有名ですね。
個人的にはドラマ『無痛』の作者である久坂部羊がとても好きです。

久坂部羊のデビュー作は『廃用身』。
脳梗塞の後遺症や寝たきりで動かせなくなった四肢を切断し、褥瘡リスクの軽減、介護負担の軽減を図った結果、血液が内臓器や脳に充分いきわたるようになり認知症が改善。
これは良い医療だということで率先的に人々は動かない四肢を切断していく。だがその治療を発案した医師にとある疑惑が浮上し、肯定的だった世論は一気に逆風に。そんななか、自分で希望し、ほとんどの四肢を切断した男性患者が一家惨殺事件を起こす。患者はどうやって家族を殺したのか。そして、『なぜ』殺したのか。…という内容です。
当然フィクションなのですが、あたかもノンフィクションであるかのような錯覚に陥る工夫がされていて緊張感を煽ります。
ストーリーとして面白いだけでなく、現代社会や人間がリアルに描かれ、医療の現場を中心に深く重く絡みついてくる倫理に、読後、呼吸を忘れ呆然としてしまう衝撃の作品でした。

文章というのは書いた人間の中身が克明に可視化され人に伝わる媒体ですね。
久坂部羊に会ったことはなくとも、彼がどういう姿勢で生きているのか感じることができます。
休みはとれなくても仕方ない。睡眠は少なくても仕方ない。一生懸命やっても報われないことが多い。心を尽くしても結果が出なければ敵とばかりに責められる。そんな医療の現場に立ってこそ抱く『思い』。「医療とは」「患者とは」「人とは」
あの読後感の素晴らしさは、久坂部羊という人間の「考え方の一貫性」の賜物のような気がします。
そこがブレると受け取り手は、物語はおろか、作家ですら信用できなくなる。

さて、当院のホームページに、循環器内科部長・研修医・看護部長の「ブログ」という文章を掲載しています。賢い事をこむずかしく語るのではなく、日々の学びや気づきがユーモアたっぷりに綴られています。ぜひ時間があるときに巡ってみてください。
その文章から、当院で働く人々の人となりや職場の雰囲気を少しでも感じて頂けたらと思います。

当院の病院理念「患者様本位に徹しよう」を題名に物語を綴るとしたら、どんな内容になるだろう。
『ツカザキ病院』という組織の考え方は、姿勢は、一貫しているだろうか。
「医療とは」「患者とは」「人とは」。
そこがブレると受け取り手は、病院はおろか、医療ですら信用できなくなる。

背筋を伸ばし、顔をあげ、前を向き、そして、ふりかえる。

そんな意識を育てる秋の読書を、ぜひみなさんも楽しんでみてはいかがでしょう。

2017年10月3日火曜日

第60話 看護部長のつぶやき10「ほめる」

~看護部長が看護にかかわるさまざまな「気になること」を
                    不定期につぶやき、発信するページです。~

皆さま、こんにちは。河本智美です。
10月に入り、朝夕はめっきり涼しくなりましたね。皆さま、風邪などひかれませんように体調にお気を付けください。ここ播州地域は10月と言えば、「秋祭り」です。お祭り好きな播州人は血が騒ぐ季節ですね。日頃のストレスも発散して、地元のお祭りを楽しんでくださいね。

今日のつぶやきは「ほめる=価値の発見」です。

周囲で「私はほめられて伸びるタイプよ」という会話を聞くことがありますが、「ほめる」とはどういうことでしょう?“ほめる達人”いわく、「ほめる」とは、ただおだてたりおべんちゃらを言ったりと、耳ざわりのよいことだけを言うことではありません。「人」の価値を発見して伝える。「モノ」の価値を発見して伝える。「出来事」の価値を発見して伝える。この3つを「ほめる」いわば価値の発見です。

しかし、医療現場は、毎日忙しく戦場です。つい厳しい言葉を投げかけてしまったり、先輩や上司から叱られてへこんだり、心が病むときもあると思います。そのような時は、ふと立ち止まって、その人の素晴らしいところを探してみるといいでしょう。それらの価値を発見することで新たな気づきが生まれ、違う角度で物事を見ることや考えることができます。
そして、心のフィルターを持ち、「違う角度からの価値の発見」をすることで、心が楽になります。ふと立ち止まって周囲の人の素晴らしいところを考えてみましょう。一生懸命考え、忘れていたことを思い出した瞬間に、その人に対する表情や、かける声が変わってきます。その結果、不思議なくらい相手との人間関係が好転します。

また、価値を発見することを常にやっていると、脳は「ほめ脳」に変わるそうです。「ほめ脳」になると脳の力、脳力が上がり、今まで見えてなかった違う角度からの発見や、今までわかなかったアイデアがわくようになります。

ところで、新人看護師が持っている価値として、笑顔、元気、真面目で手を抜かない姿勢、正直さ、新しい発想・・・などがあるといわれています。新人看護師を指導する場合は、それらを発見してあげることが大切ですね。

私たちは、忙しい毎日の中で忘れていることがたくさんあります。自分の周りの人が自分にどんなことをしてくれたかのエピソードを思い出してみると、忘れていたことがたくさん意識にあがってきます。「人のよいところを探す、思い出す」そして「こんなこともしてもらったな、ありがたいな」と思い出していくと、自分の周りにダイヤの原石のような価値のある存在がたくさんあることに気づくでしょう。ダイヤの原石探索をみんなでしていきたいと思います。(*^^)v       


引用参考:主任看護師 Vol.26 No.1