2018年6月7日木曜日

第91話 看護部長のつぶやき24「儚さ(はかなさ)と輝き」

~看護部長が看護にかかわるさまざまな「気になること」を
                    不定期につぶやき、発信するページです。~

皆さま、こんにちは。河本智美です。
6月に入りましたね。来週あたり梅雨入りということで、このブログがアップされる頃には、雨が降っているかもしれません。そんな週末にブログ書いています。今日も看護学生さんの見学会があります。たくさんの出会いに感謝です。さてさて、当院の新人看護師は6月に入り、プラスワンで早出勤務や遅出勤務をしている部署もあります。新人看護師の皆さんは、生活のリズムを壊しやすいと思いますので、on/offをつけ、休めるときはしっかり休息を取ってくださいね。

本日のブログは、「儚さ(はかなさ)と輝き」です。
先日、兵庫県三田市にあります有名な行列ができるケーキ屋さんの「パティシエ エス コヤマ」の小山進氏のコラムを読みました。そこには「~僕は54歳だけど、『生まれてから今日までいつが一番楽しかったのだろう?』とふと考えとき、今がその瞬間だと堂々と思えるように生きている。人ってその瞬間瞬間楽しくありたいし素敵でありたいと思うものだ。3年前の自分が一番良かったと思わぬように~」というフレーズがあり、「同感だなぁ~」と思いながら読み進めていると、外国へカシスの買い付けに行った時の出来事が書いてありました。
「~生産者の勧めでカシスの新芽をつぶして香りを嗅ぐと、カシスの香りに緑の生命力、そして胡椒のようなスパイシーな香が混じり合った鮮烈な香りがした。その時僕は『完熟した果実が、最終的に一番輝いているとは思えない』と記し~カシスの実にはない輝きが、その新芽にはあったのだ。その香りを感じた瞬間、思い浮かんだのが蝉の一生だ。蝉は卵が産み付けられた木で生まれてすぐ土の中に潜るが、そこで過ごす幼虫の時間がとてつもなく長い。~土の中から地上に出て、羽化して何週間かだけ生き、大空を飛び、ミンミン鳴いて、交尾をして、子孫を残し、そして一生を終える。成虫の状態が最終形だが、それが一番よかったかどうか?それは蝉に訊いてみないとわからない。人脈ならぬ蝉脈的には、土の中のほうが絶対にいろいろな思い出もあるはずだ。そう考えたとき、世の中のすべてのものが最終形だけじゃない、その途中の過程も素晴らしいんだというイメージが浮かんできた。~~人間も蝉も儚いけれど、捉え方によっては「輝き」ともとれるだろう。今を輝く。~」

読み終えたとき、パティシエとして創作にかける小山氏の想いが、人生観として結びついていると思いました。私たちは、看護師である前に一人の人間です。人生のどの場面を切り取っても、輝いている自分がいるような一生であればいいなと思いました。
今日は、夢と希望で輝きに満ちた看護学生さんと接し、偶然目にしたコラムを思い出し、感慨深くゆったりとした時間を過ごしていると、呼び出しのPHSが鳴りました。今週も慌ただしく過ぎていきます。もう6月・・・まだ6月・・・夏を前にじめじめした梅雨を乗り切りましょうね~(*^^*)                
 引用参考:月刊神戸っ子2018April vol.679